読む前の注意
このSSは時間的に志貴が遠野家に移動する前の話のIF「もし翡翠が志貴の学校にやってきたら」をちょーっと壊して書いたものです。というか「すごいよマサ…げふんげふん。
とにかく、キャスティングクロスオーバーっぽくてそれっぽくないSSをお楽しみください。
あと月姫ファンの方々へ
暴力反対(マテ
「皆さん聞いてください」
部室に集まった暗黒翡翠拳部一同に話し始める。
「……今日の練習は特殊訓練です」
「特殊訓練……?」
「普通のもやったことないのに?」
確かに、部が出来上がってからやったことはユニフォーム揃えて全員で食事をとったぐらいだものな。しかし、翡翠の顔は真剣そのものだったので、それ以上のつっこみはしないで真剣に話を聞く。
「……今日の訓練はある意味危険で、ある意味過酷です。そして……」
翡翠は一息つき、そしてこう言い放った。
「私が、暗黒翡翠拳の極意に気づいたものでもあります」
俺はゴクリと息を飲み込んだ。翡翠が暗黒翡翠拳に気づいた訓練、それは聞く限りよっぽど過酷な物なのだろう。俺だけでなく、有彦やシエル先輩、果てはアルクェイドまでシリアスな顔つきをしている。
「それで、その訓練はどこで行うんだ?」
俺はとりあえずこのことを聞いておかねばならないと思った。これでもし、砂漠や無人島で行うと言ったら即行で逃げ出そうと思ったからだ。
「……私について来てください」
俺のたくらみはあっさりと崩されてしまった。
……仕方ない。こうなればヤケだ! ついていこうじゃないか!
「では行きましょう」
そして、翡翠に連れてこられた場所。それは……
ボウリング場だった。
「「「「何ィー!!?(ガビーン)」」」」
いっ言ってた雰囲気と場所が全然違うじゃないか!?
「こっこんなところでどうやって極意に気づいたんだー!!?」
「え、ボウリングやっているときにふと思い浮かんだのです」
ボウリング全然関係ねー!!
「……というか何書いているんだ翡翠」
「まずは名前を書き込みませんと」
……ああ、そういやそんなことする必要あったっけ。
俺は一応確認のために翡翠の書いているのを見てみた。
『洗脳探偵』
と書いてあった。
……うわあ、ボウリングの名前の欄にPN使ってるよ……
「志貴様は『メガネくん』で良いですか?」
「よくなーい!!!」
そっそんな脇役っぽいPNイヤだー!!
「そっそうだ! チームを二つに分けよう。それでいいだろ? 順番がすぐ回ってくるからさ!」
「それもそうですね……」
「じゃあ俺チームと遠野チームに分けようじゃないか」
有彦がそんなことを言い始める。
……あ、この後のオチなんとなくわかるな。
「じゃあ好きな方に他のメンバーはつくということで」
案の定、全員俺の方に来た。有彦はどんどん風化していっている。
「あっ有彦……」 「分かっている こんなキャラだよ 平安京」
……俳句のように言っている時点でダメだな、もう。
結局、男チームと女チームに分かれることに決まった。
靴も借り、自分のボウリングの玉も用意したところで自分たちの投げるレーンにつく。
「じゃあまずは俺からな」
ボウリング場でのルールで投げるのは右側の人からというのがあるので俺が最初に投げる事になった。
「よっと」
決して綺麗ではないが悪くもないフォームで投げる。すると、うまくピンが倒れストライクとなった。
「おおー!」
「よし! ラッキー!」
最初からストライクが出るとは今日は調子がいいみたいだな。
「じゃあ次私いくねー!」
次はアルクェイドの番だ。そういやアルクってどういう風に投げるんだろう。
「それー!」
彼女はボールの穴の部分にきちんと指をいれ、そして結構良いフォームで、
腕を回転させてボールを投げた。
「何ィー!!?(ガビーン)」
だっ大車輪ボール?
〜説明しよう! 大車輪ボールとはスパ○ボのマジン○ーZの技の『大車輪ロケットパンチ』にあやかって名づけられた、腕を回転させながら投げるボールのことである〜
ボールはかなりのスピードでレーンを走り、そのまま一番ピンに当たる。ただ、運が悪くピンが一本残ってしまった。
「一本残っちゃった……」
残念そうに席に着くアルク。
……ん?
「アルク、もう一回だぞ」
「えっ?」
何でという風に聞いてくる。アルクはボウリングは初めてなのか? こんな基本も知らないなんて……
「ボウリングはな、一人二回まで投げていいんだ。それでピンの倒れた本数がそのまま点数になるわけ」
「でも、志貴の場合は一回だったよ」
「あれはな、全部ピンを倒したときだよ。ピンがないのにもう一回やっても仕方ないだろ?」
なんでボウリング講座なんかしなくちゃならないんだろう。ま、最近のはコンピュータで制御されているから点数とかは自動でやってくれるからストライクとかスペアとかは説明しないで済みそうだけど……ん? コンピュータ?
「まさかっ!!」
俺は嫌な予感がしてボウリングの点数が表示されるコンピュータを見てみる。
やっぱり、コンピュータには『タケウチ タカシ』と謎の文字が表示されていた。
「翡翠、カチューシャ外せー!!」
「ああ、すっかり忘れていました」
そういってカチューシャを外す。すると画面は元に戻った。そして、翡翠たちのコンピュータの方には
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猫アルク |
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知得留先生 |
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洗脳探偵翡翠|
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「皆偽名ー!!?(ガビーン)」
しかも全部意味ありげー!!
「本当はエレンシアにしようと思ったんですけどね」
「私も朱い月とどっちにしようか迷ったわ」
「もっとダメー!!(ガビガビーン)」
というかなんで全部なんとなく分かるんだろう。この世界は本編で遠野の実家に帰る前の話じゃなかったのか?
……まあそんなのにつっこみいれてもしょうがないか。
「よーし、次は俺だな!」
有彦がはりきって立ち上がる。
「なっ! あれは!!」
俺は有彦の手にはめているものをみた。
「ふふふ、そうだ遠野。マイボールマイグローブだよ」
どうだ!と言わんばかりに俺にそれを見せ付ける。
「そして俺の凄さを見てみろ!!」
有彦はパワーボーラーなのか勢いをつけてボールを投げる。
さすがに言うだけのことはあって、ボールは一直線に進み、爆発するかのようにピンを全部倒す!
「どうだ! 見たか俺のすごさ……」
「を……」
「ジュースは何がよろしいでしょうか?」
「私コーラ!」
「私はお茶で」
「俺はスポーツ飲料でいいよ。あ、すまん有彦。見てなかった」
所詮俺 こんなキャラだよ 平城京
〜有彦、心の俳句〜
「次は私ですね」
いじいじとしている有彦を無視してシエル先輩が立ち上がる。
シエル先輩のボールは15ポンドという結構重いボールだ。
「行きます!」
シエル先輩は穴に手を入れてボールを持つ。
「なっ……!」
そこで俺は衝撃的光景を目にした!
「親指入れてないー!!?」
そう、シエル先輩は中指と薬指のみでボールを持っているのだ!
「あっあんな重いボールを!?」
しかしシエル先輩はその重さをものともせず、ものすごいスピードでボールを投げる。
そしてそのままボールはピンを吹っ飛ばし、ストライクとなった。
「な……ばかな……そんなことが」
「あれは……『ねむさんボール』!」
「ねむさんボール?」
有彦が蘇ったかと思うと、突然変な事を言い出す。
「ああ、ある会社が出している美少女ゲームの中に先ほどのシエル先輩の投げ方でボールを投げる人物がいたんだ。その人物の名前から尊敬の意味を含めて『ねむさんボール』と名づけられるようになったんだ」
「あ、そうなの……」
少なくとも、全然月姫とは関係ないな(汗 音楽記号と関係はあるだろうが。
そんなことを考えていたとき、タイミングよく音楽が流れ始めた。
「あれ? なんで突然音楽が……」
「私がジュースを買いにいった時隣にジュークボックスがあったので一曲入れておいたのです。……ご迷惑でしたか?」
「いやいや、別に構わないよ」
しかし……なんの曲だろうこれ。フレーズを一度も聞いたことないぞ。テンポは結構早めで明るい感じの曲調だな。
しばらくすると前奏が終わり曲の部分に入る。
『メイド メイド メイド♪ (メイド!)
メイド メイド メイド♪ (メイド!)
イッツ ア メイドミュージック〜あの人に届け〜!』
「翡翠の声〜!!?(ガビーン)」
『私は宇宙一のメイド 掃除のことならなんでもお任せ
私は伝説のメイド 洗脳だって出来ちゃうの
でも〜 でも〜
「料理は少し、苦手です」(セリフ)
だけど〜 私はめげない あの人のために〜
メイド メイド メイド♪ (メイド!)
メイド メイド メイド♪ (メイド!)
イッツ ア メイドミュージック〜あの人に届け〜!
もう一回!(オー!)
メイド メイド メイド♪ (メイド!)
メイド メイド メイド♪ (メイド!)
イッツ ア メイドミュージック〜あの人に届け〜!
愛する人に 届け〜〜〜!』
うわあ……なんていうかいつもより電波が上がってるよ……。それよりも
「翡翠! 一体ジュークボックスに何をしたー!!?」
「ウフフフフ……」
翡翠は目を光らせてあやしい笑みを浮かばせながら何も言おうとはしない。
「……おっと、次は私の番でしたね」
そういってごまかすかのように自分のボールを持つ翡翠。
俺の質問とかってほとんどいつもはぐらかされているよな……。
「では、行きます」
そういうと翡翠は自分の重たそうなボール(20ポンドぐらい?)を持ちながら自分のレーンの前に構える。そういや翡翠って話を聞く限り相当うまそうなのだが……。
「必殺! カーブボール!」
翡翠はそういうと走りだした。
「かっカーブボール!?」
あれって結構難易度高いんじゃないのか!? いや、初心者だからよく知らんが。
そして線ギリギリまで来たところで翡翠はボールを投げた――
超スローボールを。
「何ー!!?」
いっいや、確かにそうすれば多少は曲がるけどさ。見る限り回転も加えてあるし。
翡翠のボールはガーターの方に向かってゆっくりと、ゆっくりと進んでいく。
「ガーターか?」
「甘いですね。志貴様」
翡翠の言うとおり、そのボールはガーターギリギリのところでカーブをはじめ、中心の方へ戻っていく。なるほど、これがカーブボールか。そしてボールはそのまま曲がって曲がって……
そのままもう片方のガーターの方に落ちた。
「意味ねー!!!(ガビーン)」
「やりました!(グッ)」
「しかもガッツポーズ!!?(ガビガビーン)」
だっダメだ! なんとなく予想はしていたけどこのボウリングはダメダメだー!!
〜ナレーション〜
志貴は、このとき「このメンバーとはボウリングに行かない」と心の中で誓ったという。
この話はもう少し続く
「続くの!?(ガビーン)」(志貴)
続くので中書き
この作品は、俺の実話を含めつつ作られているオリジナルですw