読む前の注意
このSSは時間的に志貴が遠野家に移動する前の話のIF「もし翡翠が志貴の学校にやってきたら」をちょーっと壊して書いたものです。というか「すごいよマサ…げふんげふん。
とにかく、キャスティングクロスオーバーっぽくてそれっぽくないSSをお楽しみください。
あと、翡翠ファンの人へ
暴力反対(マテ
俺の名前は遠野志貴、高校2年生。
今日はどうやら転校生が来るよう。ちょっとどきどきしている。
と、いうのも俺は友人と呼べるような奴が有彦というちょっと変な奴しかいないので(もっとも、その変な奴と仲が良いために友達ができないとも)転校生と仲良くしたいなと思っている。
ラッキーなことに、俺の机の横に開いた席があり、すぐにでも話しかけられそうだ。
「皆席に着け。転校生を紹介する」
先生が教室に入ってきた途端、ざわざわしていた皆が自分の席につく。
「あー…先に言っておくが皆びっくりしないように」
? びっくりしないようにとはどういうことだろうか? もしや外国人?
やばいなあ、俺英語の成績だけはあまりよくないんだよ。ま、「How are you」ぐらいはできるし、もしものときはボディーランゲージでなんとかなるだろう。
さあ、いよいよ転校生とご対面―――。
外から転校生の影がうっすらと見える。どうやら女子のようだ。
頭につけているあのふくらみはなんだ。カチューシャか?
彼女は教室の入り口を過ぎ…って何ぃ!? どういうことだ一体?
そして彼女はそのまま何故か開いている上の窓のところで止まった。
まっまさか、まさかー!!
ばっ ガダン!
もぞもぞもぞ(上る音)
ひょいっ!(顔を出す音)
「皆さん初めまして、遠野翡翠と申します」
「いきなり翡翠ファン敵に回したー!?(ガビーン)」
暗黒翡翠拳外伝
「すごいよ!!翡翠さん」
いきなり教室はやけに重苦しい雰囲気に包まれた。ひそひそ声で、
「ああ、ついにこの教室にもこんな日が来てしまったか…」
「これからは他のクラスに変な目で見られるんだわ」
「というか何でメイド服なんだろう…」
という声が聞こえる。俺も最後のは気になる。この学校は確か全員同じ制服のはずだったよな。
彼女はそんなひそひそ声が聞こえているにもかかわらず平然とした顔でこちらの席に向かってくる。
うう、嫌だなあ。ラッキーだと思っていたのが一転してアンラッキーだよ。
そして翡翠という女子はこちらに来て俺にいきなり、
「あなたは誰ですかこんチクショー!!」
(((それはこっちのセリフだー!!!)))
はっ!なっなんか知らんがさっき皆の気持ちが伝わってきたぞ。これが共鳴って奴か?
「あ…う…あの…」
「あ…志貴君は普通の高校生だよ」
近くの席にいた弓塚さつきという女子が困惑していた俺のフォローをしてくれる。
「遠野君は実はすごい大金持ちの屋敷の人なんだけどとある事故で家を勘当されていまは親類の家に引っ越しているんだよね」
……ど、どうしてアナタは有彦にしか話していない事を知ッテイマスカ?
「そうでしたか。私はてっきりレソ…あ…いや…ゲフッ…ゲフン! なんでもないです。気にしないでください」
「はっはぁ……」
レ…レソ…? レソって何だ…? レソって何だ〜!?
「改めて私の名前は遠野翡翠です。よろしくお願いします」
「あ…遠野志貴です…こちらこそよろしく」
「おーい、一時間目の授業始めるぞ〜」
一時間目からイキナリ担任の授業のため、皆自分の席についたままだ。
翡翠さんもちゃんと自分の席についた。
あれ?翡翠さん何か困ってるぞ。
……そうか、まだ転校初日目だから教科書とかないんだ。
「良かったら一緒に見ない?」
親に「どんな人にでも親切にしておけ」って言われたからな。
「え、いいんですか。すみません」
翡翠さんは俺の席の半分以上を奪いつつ教科書を読み始めた。
「なっ何かが間違っている気がする…」
普通自分の席近づけるとかそういったレベルなのに何故だー!!
……もうあきらめた。きっとこの人はこーいう人なんだ。仕方がない。
それにもう教科書にあきて何かしている。
俺ははぁとため息をつくと、筆箱から筆記用具を取り出そうとした。と、そのとき
「いてっ」
コンパスの針の部分が人差し指に刺さり、軽く血が出てきた。あ〜油断してたからってこんなこと滅多にないぞ。今日は本当についていないんだな。
止血をするため仕方なくその人差し指をしゃぶる。すると、
「そうだったんですか。あなたも指しゃぶり仲間だったんですか!」
そういってヤケに嬉しそうな顔(といってもあまり変化がないが)で話しかけてきた。
……もしかして気に入られましたか、俺?
お昼
カレ〜 カレ〜 インド〜(チャイム)
「貴方も屋上が好きだったんですね。貴方とはうまくやっていけそうな気がします」
「そ…そうだね…」
まっまさか屋上で会ってしまうとは…逃げるためにわざわざ違う場所で食事を取ろうとしたのに…!!
ふと、翡翠さんの弁当が目に入った。そして弁当の中身は……
梅入りサンドイッチ1つ
「何ぃー!!?」
ば…馬鹿な…! サンドイッチはともかく梅入りだなんて、しかもパンも色が赤くなっているし…!!
それだけでいいのか!? いや…彼女ならもしかしたら…
そうして、彼女はそのサンドイッチをもぐもぐと食べた後、
「満足でス…」
め…めちゃめちゃ不満そうー!!
! そ、そうか。もしかしたら彼女の家は貧乏なのかもしれない。だからこういうところにもメイド服で…
「あ あのさ…良かったら俺の買ってきたパン食べる?」
「いっいいのですか!?」
そういうと翡翠さんはパンをかっさらって食べ始めた。
「あなたはいい人ですね」
食べながらも冷静に話す翡翠さん。
「姉さんと会わないでいたので、まともに食事にありつけたのは久々です。姉さんと会わないでいないといけませんでしたし。とにかくいろいろありましたし……」
なっなんか話したがってる! 嫌だし気が進まないけど……
「あっあの「実は私、今までとある秘密の修行をしていたのです」
勝手に話し始めたー!?(ガビーン)
「しっ修行?」
「ええ…あるとき、急に発見したのです。その秘奥義の書かれた本を」
「はっはぁ……」
秘奥義ということは格闘技か…一体何の?
「思ったとおり、それは私が求めていた伝説の格闘技『暗黒翡翠拳』でした」
「あっ暗黒翡翠拳?」
あやしい…というか自分の名前が入っている時点で我流では?
「ええ、私は屋敷に戻りその本を読みました。そして何か熱いものを感じたため、屋敷を飛び出して山に向かったのです」
「山…?」
「ええ、修行といったら山です」
そこで私は死に物狂いで生き抜きました。必死にたえてたえて…
「そこでできたのが…」
ゴクッ 思わず唾を飲み込む。なんかすごい人に思えてきた。
「この…カチューシャです!!」
い…言ってる事がさっぱり分からんー!!!
「あ、これごちそうさまです」
そういって翡翠さんは食べ終わったパンの袋を返す。全部食べたんだから捨ててくれと言いたいがそうもいえない状況だ。
「お世話になりましたから…ニックネームのひとつでも考えなければなりませんね」
そういって考え始める翡翠さん、なっなんか嫌な予感が……
「『グロ汁』か『志貴様』かですね……」
「何ぃー!!(がびーん)」
ど…どっちもかなりイヤだけど…「グロ汁」だけは絶対にダメだ…!! 志貴様がニックネームじゃないとしても「グロ汁」はダメだー!!
「やはり『グロ……」
「志貴様がいいなぁー!!」
俺はグロ汁とつけられる前に即効でマシな方を選んだ。
「え…?志貴様がいい…!?」
「うん、もう最高だよ志貴様っていうの! すごいセンスがいいって!」
「そうですか!私もそうじゃないかと思ってました」
照れる翡翠さん。これでこんなキャラじゃなかったら可愛いと思っただろう。
「貴方は今日から志貴様です。私の事は『翡翠』とお呼びください。志貴様、よろしくお願いします」
「あっああ、よろしく。翡翠」
もう呼び捨てとかどうでもいい。とりあえず今は一刻も早く帰りたいと思った。
……なんでこういうときに限って具合が悪くならないのだろう。いや、別の意味で悪いが。
「ずいぶん…楽しそうだな」
そのとき、向こうから変な男2人がやってきた。
「こんなところで会うとは……なあ、そこの髪の赤い女」
どうやらこの二人、翡翠と面識があるらしい。
「誰ですか?」
「忘れたとは言わせねえぜ。俺たちはオマエにぶったおされた空手部員だよ!」
「忘れました」
「「「あっさり言ってるー!!(ガビーン)」」」
さっ最低だ。倒した相手の名前も忘れるなんて…。
「いっいい根性してんじゃねーか」
「こっちは二人いるんだぜ…」
とっとりあえず俺に火の粉がかからないうちに…
「心配しないでください志貴様。何人来ようが同じこと」
「暗黒翡翠拳は無敵です」
「……!?」
「何いってんだよコイツは…」
「行くぞオラァ!」
二人が翡翠に襲い掛かってくる。翡翠! 危ない!
「ハアアアアア…」
「なっ何だあの動きはー!!?」
「う…うわぁああ!!」
「きっ気色わるぅー!!」
翡翠がとった微妙なポーズの連鎖が奇妙な動きとなり、気色の悪い動きとなる。
そして全員思わず立ち止まってしまった。
「今です! 必殺!『ラヴ・ミー・ドゥ』!!」
ドゴォッといった音と共に不良二人組が吹っ飛ばされる。
俺は驚きのあまり声も出なくなってしまった。
「これが…『暗黒翡翠拳』です…」
「すっすごい…すごいパンチだ…」
確かにすごい。あのパンチが暗黒翡翠拳…
「違います。あれはただのパンチ。暗黒翡翠拳の極意は攻撃ではありません」
「え…? それじゃあ…」
「あのポーズこそ暗黒翡翠拳なのです!」
「エエー!!!(ガビーン)」
しっ信じられない。だってあれだぞ、あれ。
「暗黒翡翠拳は『フェイント』を『技』として極めた格闘技なのです」
…なるほど! そういえばあのとき俺も思わずそっちの方に集中してしまって油断していた。
そんな格闘技があったのか…。
「『油断大敵』!『河童の川流れ』!」
「『指ちゅぱメイドに勝る物なし』ということです」
なっ何言ってんだ…?
…でも、確かにすごい格闘技なのかもしれない。現に翡翠は二人をものともせずに倒してしまったんだから…
すごい…すごいよ翡翠さん!!
「ん?」
ふと見ると、翡翠が不良二人組に何かしているのが見えた。何をしているのか見ると…
不良二人を指ちゅぱ状態にしていた。
「何ィー!!(ガビーン)」
「満足です」
「な…何て人だ…!」
ナレーション
このとき、志貴は初めて翡翠の本当の恐ろしさを知った……
続く
あとがき
マサルさんの単行本を全部持っている人は見比べてみたらよく分かると思いますが、俺自身が考えたネタも入ってます。あと、マサルさんの方のキャラクターに依存はしないと思います。
だって嫌でしょ?キャシャリンの役とかアフロ君の役とかw
そこら辺は俺のオリジナル性でカバーできたらいいなとか思ってます。
とりあえず1話目だからまともにあとがきしてみました(ぇ。
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