読む前の注意
このSSは時間的に志貴が遠野家に移動する前の話のIF「もし翡翠が志貴の学校にやってきたら」をちょーっと壊して書いたものです。というか「すごいよマサ…げふんげふん。
とにかく、キャスティングクロスオーバーっぽくてそれっぽくないSSをお楽しみください。
あと月姫ファンの方々へ
暴力反対(マテ
前回までのあらすじ
覆面の変な人が元空手部員一号(田中)に化けていた。
以上!
「うっあっ貴方は…」
誰かは、もう一つかぶりものをつけていた。
「「「誰だー!!!?」」」
俺たちの声が思わずハモる。
相手は白い仮面をつけていたからだ。
「何もあやしがることはありません。私も普通のこの高校の生徒ですから……」
(あやしい)←志貴
(あやしい)←有彦
(かっこいい仮面です)←翡翠
「私の名前はシエ……あっ!」
仮面をつけた青い髪の女性が自分の名前を言おうとして途中で止める。
シエ……?
どこかで聞いたことあるような……
「なあ、有彦。確か先輩にそんな名前の人いなかったか……?」
「ああ、3年にいるシエル……」
「ち……違います! 先輩じゃありません! まっ間違えました。あまりに素晴らしい名前だったもので……」
あやしすぎる……(汗
「確かに素晴らしい名前だから仕方ないな」
「なにー!!?(ガビーン)」
あっ有彦……お前は素晴らしい名前だったら自分と他人との名前を間違えるのかっ!?
「わっ私の名前は……あの……あれです! えと……さっ……佐藤……」
「佐藤……?」
普通の名字だな。比較的。
「佐藤カレーきの子です」
「「何ィー!!?(ガビーン)」」
なっなんて変な名前なんだー!!
「うっうそつけーっ!!」
「砂糖とカレーとキノコはあまりにも微妙な組み合わせすぎるぞーっ!!!」
有彦……つっこむ場所間違ってるよ……(涙
「ちょっといいかな?」
ふと、アルクが口をはさんだ。
「どうしたんだ?」
「この人に用があってね……」
そういってアルクがキッと佐藤カレーきの子(仮名)さんをにらみつける。
「何の用なの……?」
「何の用って、部の定員確保の為に協力しようとしているだけですが」
にらみつけられているにもかかわらず、変わらない口調で話す佐藤カレーきの子(仮名)さん。
「はぁ、何言ってるの? あなたは入るはずだった部員に化けただけじゃない」
「本当にそうお思いですか? だからアーパー吸血鬼なんて呼ばれるんですよ」
なっなんだこのあまりに険悪的な雰囲気は……(汗
しかし、それ以上に俺には佐藤カレーきの子(仮名)さんの言っていることが気になった。
「あの……それって一体……?」
そのとき、突然屋上の扉が開いた。
「みっ見つけた……俺の学ラン……」
聞き覚えのある声。全員がそちらの方を向いた。勿論俺もだ。
「おい! てめぇ!! さっきは……よくもやってくれたなァ……」
そこには元空手部員一号の姿があった
「どっどうしたんだ! その格好……」
思わず全員その姿に注目が集まる。
なぜなら彼は……
女子生徒用の制服を着ていたからだ。
「どうしたもこうしたもねえ!!」
キレ気味に一号は声を荒げる。
「そこの白いのにやられたんだよ!!」
そういって彼が指差した先には佐藤カレーきの子(仮名)さんの姿があった。
「「「何っ!?」」」
「本当です。これは白い!」
「白い!」
「「そっちのこと言ってるんじゃない!!」」
思わず一号と一緒のことを言ってしまう。
一号の方が常識人なのかここでは……(涙
「何を言っているんですか貴方は。私が貴方に何をしたと?」
覚えていませんといった感じで空手部員一号に話す佐藤カレーきの子(仮名)さん。
「とっとぼけんじゃねぇッ! さっき……」
〜回想〜
「さて、行くか」
そういってその場を去ろうとする田中(空手部員一号)。
と、そのときだった。
「……!?」
田中の目の前に人の姿があったのだ。
白い仮面をつけた青い髪の女の人が。
「んん!!?」
彼女は素早く田中の後ろに回りこみ、そしてバックドロップを決めた。
そのまま田中はその場で気を失った。
「そして気がついたら……女子生徒用の制服を着ていた」
さっ最後がなんでなんだ(汗
「……それを…私がやったと?」
「そうだ! その証拠にあんたは俺の制服を着ているじゃネエか!」
この制服一号のだったのか。どうりでネームの部分に田中と書いてある。結構マジメ君なんだな。
……というか田中だったんだ。彼。
すると佐藤カレーきの子(仮名)さんは、
「何を言っているんですか? そういう貴方こそ……」
「私の制服を着ているじゃないですか――!!」
「ばっばれてるー!!!(ガビーン)」
それは「私が犯人です」って言っているようなものだぞ……。
「みんなー! 聞いただろ!? この女はとんでもない奴だ! 何の罪もない僕に暴力をふるったんだーっ!!」
一号が賛同を求めるように大きな声で言う。
しかし、俺はそれを信じる気になれなかった。他の皆も同様で、さっきまで喧嘩をしていたアルクすら困った顔をしている。
「……どういう事なんですか、きの子(仮名)さん…」
翡翠が代表して佐藤カレーきの子(仮名)さんに尋ねた。
すると、
「……その男は……貴方たちの部をつぶそうとしていたんです…」
「「「「!!」」」」
やはりそうだったのか……。なんかうますぎるとは思っていたが。
「なっ…バ…バカな…! 何をわけのわからん事を…!! な…なんで俺がそんな事を…!!」
一号が必死に弁明しているが、俺たちはもう信じる気は全くなかった。
「お…おい、皆! そんなの嘘に決まってるじゃないか…!! ひっ翡翠さん! 貴方ならわかってくれるよね! ボ…僕は反省してたよねェ!?」
「……」
翡翠も黙って田中を見ている。返答に困っているのだろう。
すると、佐藤カレーきの子(仮名)さんが、
「もうやめなさい…みっともないですよ」
「何ィ!」
「大の男がこんな大勢の前で…」
「女装だなんて……(笑」
「おっお前がやったんじゃないかー!!(ガビーン)」
しかし、その挑発(なのかどうか分からないが)が効果があったのか、ついに一号は切れた。
「くそう…どいつもこいつも…俺をなめやがって……!」
やはり本当だったのか……。5%ぐらいは信じていたんだけどな。
「この白女が……てめぇのせいで計画は滅茶苦茶だ!!」
「いっ一号さん…!!」
「きさまやっぱり…!!」
翡翠と有彦がそういっている間に、一号はどこからともなく持ち出したモップを持っていた。
「俺の名前は田中だーっ!!!」
そういって一号は佐藤カレーきの子(仮名)さんに襲い掛かった!
……一号って呼ばれたこと気にしていたんだな。
「きの子(仮名)さん!!」
翡翠が叫ぶ。しかし、佐藤カレーきの子さんは動じもせず、
「行きますよ」
そういって自分の仮面を持ち、後ろに投げた――!
そこには、もう一つ仮面があった。
しかもそれは「志貴くんラブ!」と書いてある俺の顔そっくりのお面だった。
「「「何ィーっ!!?」」」
俺と有彦、そして一号(田中)の声がハモり、そして動きが止まる。
そして佐藤カレーきの子(仮名)さんは、その隙に後ろに回りこみ、
バックドロップを決めた。
〜二年の教室〜
「あれ〜どこにやったかなあ…」
「どうしたの? 弓塚さん」
「いっいや、何でもないの」
「そう? なら良いけど……」
「(どこ行ったんだろう……私の手作り『志貴くんお面』……)」
俺たちは目の前の光景にあっけに取られていた。
と、いうのも一号(田中)はその一撃だけで泡を吹いて気絶してしまったからだ。
……それに、翡翠も真剣な顔をして背中を向けている佐藤カレーきの子(仮名)さんを見ている。
〜翡翠の心の中〜
い…今のはまさか…暗黒翡翠拳!?
……単なる偶然でしょう。多分。でも、今の投げを見る限り…
この人は只者ではありません!
「翡翠さん……と言いましたね」
そういって佐藤カレーきの子(仮名)さんが俺たちの方を振り向く。
「この男の代わりに、私をやといませんか?」
彼女は、もう一つの俺の顔をしたお面もとれてしまっていた。
「「しっシエル先輩ー!!?(ガビーン)」」
なっなんてこった。佐藤カレーきの子(仮名)さんの正体はシエル先輩だったのか!?
……なんで気づかなかったんだろう。よく考えれば髪の色ですぐ判断できたじゃないか(汗
「もちろん……そのつもりですが」
翡翠は笑顔でそれに返答した。
……でもまあ、結果的に部の存続は決まったんだし、よしとしますか。
「なんにせよ、これで4人+1揃ったわけだ」
まったく有彦の言う通りだな。
「私はシエルが入るのは気にくわないけど……部の存続と志貴のために我慢するね」
「あら、その言葉。そっくり返させていただきますね」
「おっ落ち着けって二人とも!」
俺は今にも喧嘩を始めそうな二人を止める。
……こんなんでやっていけるのか今から不安だ。
「でも、田中も思えば不幸なやつだったよな……」
有彦がしみじみと言う。そりゃそうだ。まあ、自業自得のような気もするが。
すると翡翠は、
「そうですね。せめて……今回の指ちゅぱ……」
両方の手でしておきましょう――
俺たちはその様子をあたたかな目で見守った…。
続く