●先輩後輩小ネタ劇場●


「先輩先輩っ、ちょっといいですか?」
「なんだ後輩? 俺委員会の仕事が残ってるから忙しいんだけど‥‥」
「そんな場合じゃないんですっ、大変なんですってばっ!」
「大変って‥‥‥な、何があったんだ?」
「私今暇で暇で死にそうなんですっ。かまってください」
「そのまま死んでしまえっ!」
「先輩ひどっ、可愛い後輩に向かって死ねだなんて!」
「忙しい言うとるのに暇つぶしに付き合えっていうお前の方が百倍酷いわっ」
「でも死ねはちょっと酷すぎです。先輩の鬼畜っ! 先輩の死姦マニア!!」
「ものすごい汚名を着せられた!?」
「もう、いいじゃないですか〜、ちょっとくらいかまってくれても。
 可愛い女子高生とお喋りすることに何の不満があるんですか〜」
「‥‥‥さりげなく自分で自分のこと可愛いとか言うなよ」
「あ、自称じゃなくて他称ですってばー。みんなそう言ってくれますもんっ。
 特に親からは昔から『馬鹿な子ほど可愛い』と大絶賛です」
「もはや親公認の馬鹿!?」
「なにかにつけて可愛い可愛いって褒めてくれて、
 ふふっ、ウチの親って本当バカ親で困っちゃいます」
「それを言うなら親バカだ」
「先輩っ、私の親を馬鹿にするのはやめてくださいっ!!」
「馬鹿にしたのも馬鹿なのも全部お前だーーーっ!!」
「えへへ、褒められちゃった☆」
「褒 め て な い!」
「えへへ、貶されちゃった☆」
「な ぜ 喜 ぶ!?」
「ほら、ご存じの通り私Mですから」
「当然の基本設定みたいに言われてもそんなん知らんわっ!!」
「‥‥ごめんなさい見栄張りました。本当はわりとSでもMでもどちらでもいける派です」
「どこら辺が見栄!? というか何もしてないのにどんどん勝手に暴露される後輩の性癖っ」
「もぅ、私がSだろうとMだろうと先輩が死姦マニアのMだろうと今はそんなのどうでもいいじゃないですかっ」
「死姦マニアのMってどんだけ難易度高い性癖してんだよ俺っ!?」
「だーかーらー、今は私が超絶退屈してることが一番の問題なんですってばー」
「‥‥‥ってか気付けばいつの間にかお前の暇つぶしにすでに付き合わされてね?
 あぁもう、そろそろマジで仕事戻んなきゃ」
「えーっ!? いいじゃないですか、この際ですから仕事なんてうっちゃってこのままお喋りしてましょうよ〜」
「よくないよくない。仕事大事仕事大事」
「大事なことだからって2回言わないでください。読みにくいです。先輩は仕事と私どっちが大事なんですかっ!?」
「仕事」
「ひどっ、じゃあ第2問。先輩は、仕事と、『先輩に汚されたっ』と泣き叫びながら屋上から飛び降りようとする私、どっちが大事なんですかっ!?」
「なんという脅迫っ!!」
「あ‥‥‥でも死姦マニアの先輩からすれば私が飛び降りた方が好都合になっちゃいますよね。
 ごめんなさい今の無しです。」
「俺はお前との関わりをもはや無しにしたいよっ!!」
「もー、先輩分かってるんですか? 女子高生と2人でお喋りだなんて、
 あと10年もしたら万札でも払わないとできない行為なんですよー?」
「そういう世知辛くも生々しい話をするな」
「それが今ならたったの1時間500円!!」
「金取んだっ!? お前の暇つぶしに付き合わされた上に
 金取られるなんてそれどんな詐欺!?」
「私の考え出した『先輩と喋るだけで月収50万円』商法です」
「ただのスパムメールだからそれっ!
 ‥‥つーか、冷静に考えて1時間500円だと四六時中
 一緒に喋ってても50万に届かないからな」
「あれ? 500円x24時間=12000円で、12000円x30日=36万
 ‥‥‥それプラス私の美少女料が基本料金として50万上乗せされるので、合計86万円。余裕で届きますよ?」
「果てしなく理不尽な料金体系だなぁおい!」
「でも暇でもないのに先輩と四六時中一緒にお喋りなんてまっぴら御免なので
 今月は50万500円だけでいいですからね?」
「あれだよねっ、お前懐いてるフリして実は俺のこと嫌いだよねっ!?」
「ひ、酷いっ、嫌ってるだなんてそんな‥‥‥
 どこをどう見たらそんな結論がでてくるんですかっ!」
「どこをどう見てもだよっ」
「どこ見てるんですかエッチ!!」
「何この理不尽!?」
「‥‥‥‥‥ご、ごめんなさい、でも本当に嫌ってなんかいないんです。
 こう見えて実は私すごい恥ずかしがり屋で‥‥‥ああいうのも全部照れ隠しで言ってるだけで‥‥‥」
「い、いきなりそんなしおらしくなられても戸惑うんだが‥‥‥」
「嫌ってなんかなくて、むしろ‥‥‥わ、私、先輩のことが‥‥先輩のことが‥‥‥」
「え‥‥‥‥‥」
「私、先輩のことが―――――だ、だいふきですっ!」
「大事なとこで噛んだっ!?」
「ごめんなさい言い間違えました。正確には『私の中では先輩は台拭きと同じくらいの価値です』と言おうとしたんですが」
「『だいふき』は合ってんだっ!? ってか普通に悪口だよねそれっ!?」
「先輩っ、台拭きを馬鹿にしないでくださいっ!!」
「なんで怒られんの俺っ!?」
「いいですか先輩、台拭きは自分の周りを綺麗にするために必要な物。
 そして自分の周りを綺麗にするという小さな一歩は、ひいては地球を綺麗にしようという大きな精神に繋がるんです。
 私にとって台拭きを大事にするのは地球を大切にするのと一緒であり、
 台拭きと同じ価値だと言った先輩はすなわち、地球と同じくらい大切な存在ということなんです!」
「誉められてる感じは全くしないが、とりあえずお前の屁理屈は相変わらずすごいなぁ」
「でも昔の偉い人は言いました。『人の命は地球より重い』と。
 つまり総合すると ( 人間>>>>>地球=台拭き=先輩 ) ということになります」
「何その超地球規模のイジメ!?」
「ふふっ、いいじゃないですか先輩。ナンバーワンよりオンリーワン、ですよ」
「ワーストワンでオンリーワンだよね今のだと!!」
「特別だってことには変わりないんだから気にしない気にしない」
「この仕打ちで全く何も気にしないでいれたら俺はすでに悟りの境地に達してるわっ」
「まぁまぁそう言わず。ねえ先輩、私が先輩を慕ってるのは確かなんですから‥‥‥
 よければこれからも末永く、私の暇つぶしに付き合ってくださいねっ♪」
「お前もう帰れっ!!」

●帰る●